2009年4月27日月曜日

自分に合ったビジネススクールの選び方 /How to choose best B-School for you

ところで、みなさんは、ご自身に合ったビジネススクールをどうやって選ばれたのでしょうか?

受験の中で、最も重要とも言えるこのプロセス、私が一番悩んだ事でもありました。どこをどう調べればいいのか、何を基準に選べばいいのか。アメリカ国内だけでも、200を超えるビジネススクールがあると知り、始めは圧倒されてしまったのは事実です。

そこで私がした事は、「取りあえず卒業生の話を聞いてみる」という事でした。事前に卒業生のブログを探して読むなどして、ビジネススクールのランキングがある事を知り、ランキングを探して読みました。以下、私が参考にしたランキングです:

"Business Week" http://www.businessweek.com/bschools/index.html
"Top MBA" http://www.topmba.com/

あと、これはランキングではありませんが、アゴスジャパンのHPも参考にしました。
「アゴスジャパン」http://www.agos.co.jp/index.html

他にも無数のランキングがある様なのですが、あまり多くのランキングを検討すると、却って混乱が深まりそうなので、この2つに絞りました。(私の場合は受験期間が3ヶ月という事がネックになっています)

そして、ランキングに載っているビジネススクールのHPを良く読み、質問を考えた上で、在校生のHPを探してコンタクトを取りました。スクールの雰囲気、カリキュラムの事、課外活動の体験談など、在校生がどのような経験をしているかを、出来るだけ身近に感じられる様な質問をする様に心掛けました。

ところで、複数のビジネススクールのHPを読んでいると、カリキュラムや課外活動の内容に多少の差はあっても、スクールが目指している方向性は一様に"Diversity" "Leadership" "Team work"など、それ程差が感じられなくなってしまいました。違いはあるはずなのに、プログラムの内容を読んでいるだけではそれが浮き彫りになってこないし、在校生の方のお話を伺っていると、どのプログラムも魅力的に聞こえてしまう。調べれば調べる程、「どこも良さそう」という印象が強くなってしまいました。しかしそれでは出願先を絞る事が出来ません。

そこで、実際にお話する機会のある卒業生の方には、ビジネススクール選びについてのアドバイスを伺いました。そこで至った結論は、どのランキングでも、上位20位までに入るスクールは、どこに入学しても間違いがない、という事でした。そこで、受験を決意してから一番近い出願ラウンドである、第二ラウンド(1月初旬)への出願は、top 20のスクールにしようと決めました。

そこまで心を決めた後は、プログラムの内容と在校生の様子から、「ここに行きたい」と感じたプログラムを絞るだけでした。そのうちのいくつかは、インフォメーションセッションに参加する事が出来、アドミンのスタッフや卒業生と話をする事が出来て、より絞り込む作業が捗った事が幸いしました。

この絞り込み作業で必要な意識ですが、
1)どの分野に興味があるのか(ファイナンスなのか、マーケティングなのか、NPOなのか、医療なのか、などなど)
2)どんなクラスサイズが望ましいか(800人程度の大規模が良いか、など)
3)教え方は、100%ケーススタディが良いか(HBSなど)、レクチャー重視が良いか、或は両方共バランス良くが望ましいか
4)課外活動の充実
5)伸ばしたいスキルを会得出来るプログラムになっているか
6)チームワークの度合い、学生のプログラムの運営への関わり方など、どういったものが望ましいか
7)どういった人の中で勉強したいか(協調的か、競争的か)
8)地域、気候
などが挙げられると思います。

私の場合は、
1)「M&Aアドバイザーをしていたが、ファイナンスをきちんと勉強していないから、そこを強化したい」という目的意識があったので、ファイナンスが強い事
2)少人数だとMBAに行くメリットの1つ、ネットワークを広げるという事が小さくなってしまうので却下、中ー大規模のクラスサイズである事
3)ケーススタディとレクチャーのバランスのいい事
4)5)リーダーシップスキルの向上に力を入れている事
6)7)協調的な学生を惹き付けるプログラムである事
8)出来ればあまり寒くない所がいいな。。(東海岸にも出願はしていますが)
という視点で、出願先を決めました。

何を望ましいと思われるかは、お一人お一人異なりますので、ご自身にとってMBAで何を学びたいか、という所から堀下げて考えられるのをお勧めします。

そして、個人的にお勧めしたいのは、出来るだけ多くの卒業生や在校生と、お話される事です。話しているうちに、「是非行きたい」と思う事もあれば、「自分には合わない」と思う事も出て来ると思いますので。出来れば、日本人だけではなく、アメリカ人の卒業生と接する機会を持たれる事をお勧めしたいです。どのビジネススクールも、留学生比率は4割程度で、ネイティブの比率を超える事はありません。従って、ネイティブの在校生/卒業生が、日本人アプリカントにどう接するかを感じる事で、各スクールの雰囲気もある程度分かります。ですので、キャンパスビジットをされる時などに、積極的にネイティブの方ともお話をされるといいと思います。

結局の所、最後は、「ここに行けばMBA生活を満喫出来るか」という事が判断材料になるのだと思います。これを決めるのは、複数校の合格を勝ち取った後でも遅くはありませんが、本命を見逃さない様にするために、ある程度時間と労力をかけて選ばれるといいと思います。また、こうして出願先を絞り込む過程で考える事が、「何故MBAを目指すのか」「何故このスクールなのか」という、エッセイを書く材料ともなります。かけた労力は決して無駄にはなりません。

私は時間がない中でランキングを利用しましたが、ランキングはあくまでも尺度の1つですので、情報源の1つとして活用するという意識でいる事が大事だと思います。

長くなってしまいましたが、自分に合ったビジネススクールを選ぶには、

1)何故MBAに行きたいのか、何を学びたいのかを整理した上で、自分にとって重要な事を整理しておく
2)ランキングを始めとした情報源を元に、ビジネススクールについて調べ、比較する
3)在校生や卒業生にコンタクトを取り、自分がそのスクールで学んでいる様子をイメージし、それが自分の望む環境かを検討する
4)キャンパスビジットは、入学を決める前には必ず行う

という事が重要ではと思います。

補足:アメリカとヨーロッパでどちらがいいか迷っているという方は、ヨーロッパのプログラムは比較的規模が小さいという事と、プログラムの期間が1年のものが多い、という一般的な特徴がありますので、それらがご自身のキャリアプランなどに合っているかを検討されるといいと思います。
欧州には出願していませんので、詳細は分かり兼ねますが、以下は欧州のビジネススクールに特化した情報が得られます。ご参考まで。

「ビジネスパラダイム」http://www.business-paradigm.com/index.html

2009年4月10日金曜日

A Days!

A Days に行って来ました

Anderson合格者の集い、「A Days」に先週末参加しました。参加したのは土日の2日です。

初日はAndersonの"Women Business Connection"という、いわば「女性の会」主催のランチから始まり、卒業生、Deanとアドミンスタッフ、現Anderson生、合格者、との交流を楽しみました。その後キャンパスに移動して、開会式、キャンパスツアー、卒業生との食事会、バーでの懇談、をして、帰宅したのは21時半頃でした。
初日で一番楽しかったのは、ランチと、卒業生との懇親会でした。同じテーブルの卒業生は、VC(Venture capital)で勤務されている方だったのですが、仕事内容や遣り甲斐などのお話が出来て有意義でした。

2日目は、少人数に別れてのIce breakerという自己紹介などをして親交を深めましょう、というセッションから始まり、模擬授業、ランチ、Q&Aセッション(就職活動、financial aid、交換留学制度、など複数のトピックから3つまで選んで参加出来ました)、student clubとの交流会、ディナー、という結構盛りだくさんの内容でした。

参加者の大半は、「複数のプログラムに合格し、どこにしようか迷っている」人達だったので、親しくなった人が必ず同級生になる訳ではないのですが、それでも大勢の人達と交流する事が出来て、楽しい2日間でした。みなさんとてもパワフルなので、「この中に混ざって2年間過ごすんだ」という実感が湧いて来て、いい刺激になります。

これまで、日本人でA Daysに参加された方はあまりいらっしゃらない様で、私も「行かなくていいよー」と言われてしまったのですが、参加した感想としては、行ってよかったと思っています。私と同様に、既にAndersonに行くと決めている人達とも会えましたし、現1、2年生の人達とも会えて、有意義でした。
 

2009年4月2日木曜日

お知らせ/Notice

お知らせ

本日「こうすれば受かるMBA 2008」様を、リンクに追加させて頂きました。

こちらのサイトは、昨日ご紹介させて頂いた、
こうすれば受かる!MBA留学のススメ―あなたもこれで人生を変えてみませんか (MBAシリーズ)』(江口 征男、橋口 寛 (著) )
の体験記を毎年更新しよう、と続けられているサイトなのです。

その主旨に賛同し、私も2009年度合格者として、体験記を執筆させて頂く事になりました。
完成しましたら、またご報告させて頂きますね。


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I added a very useful website to my link today. Unfortunately, it is written in Japanese..

2009年4月1日水曜日

まずは基礎知識を入手しましょう / So, how to start?

まずは、基礎知識を入手しましょう

MBA受験を決めたものの、何から始めたら良いのか分からない!

これが、昨年9月の私の心境でした。
少し調べてみれば、アメリカ国内だけでも、200を超えるプログラムが存在する事が分かり、どこに出願するべきなのかを決めなくてはいけないけれど、どこにしたらいいの?そもそも、出願には何が必要なのかが分からないし、受験のスケジュールはどう組めばいいの?などなど、疑問は尽きず、軽いパニックに陥りかけました。

焦っていても仕方がない、と取りあえず受験に必要な最低限の知識(心構え)を得ようと、いくつか本を購入して一通り読みました。
という訳で、今日は、MBA受験に備えて、最初に私が読んだ本をご紹介したいと思います。

MBA受験の基礎知識を入手するのにお勧めなのは以下の通りです(著者の敬称略):

1)『MBA留学ハンドブック―思い立った瞬間から卒業するまで』(岡 玄樹(著))
  
 MBA留学にまつわる誤解についての著者の見解から始まり、実際のMBA生活、そして出願準備、という、一般的なハンドブックのイメージと異なる構成ですが、非常に読みやすく(1時間程度あれば読破出来ます)、それ故にまず初めに読まれる事をお勧めしたい本です。
 これを一通り読んで、一層MBA受験の意志が強くなるのなら、迷う事無く受験準備に入られるべきです。逆に、意志が弱くなる場合は、もう一度ご自身を見つめ直して、受験のタイミングなども含めて再考されるといいと思います。
 そうした、MBA受験の「心の準備度」を計る上でも大変参考になる本です。

2)『こうすれば受かる!MBA留学のススメ―あなたもこれで人生を変えてみませんか (MBAシリーズ)』(江口 征男、橋口 寛 (著) )

 MBA留学を実現するための情報が、浅く広く纏められた1冊です。予備校選び、エッセイ準備、面接対策、GMAT及びTOEFL対策、推薦状対策、出願、合格者体験談などが収録されています。受験にはどんな事をすればいいのか、を全体像として把握しておくのには、便利な1冊です。合格後のセットアップなどについても書かれています。

 気になる点があるとすれば、情報がやや古い点でしょうか。ビジネススクールの情報は、毎年更新されますので、直接各校のHPを参照される事をお勧めします。


3)『The MBA Application Roadmap: The Essential Guide to Getting Into a Top Business School』(Stacy Blackman, Daniel J. Brookings (著) )

 時間の足りなさを埋めようと、手当たり次第に買ってしまった感がありますが、native applicantの観点に興味があったので購入したものです。MBA受験過程について、網羅されているのに、非常に読みやすいため、お勧めの1つにあげておきたいと思います。
 受験者の声が、章の終わりに掲載されていますので、合格者も自分と同じ様なところで悩んだんだ、というリアルさがあり、励みになりました。


3冊全てを読まれる必要はないと思いますが、MBA受験に迷われている方は、まずは1)を読まれる事を、既に受験を固く固く決意されている方で、受験過程について把握していないという方には2)を読まれる事を、それぞれ特にお勧めしたいと思います。

*私は、既存のMBAに関する全ての書籍を読んだ訳ではないので、他にも素晴らしい参考書があるかと思います。もしこれは必読、というようなお勧めの書籍がありましたら、是非教えて頂けましたら大変うれしく思います。皆様のお知恵をお借りして、受験生の方に役立つ情報を蓄積していけたら、と思っています。


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Books to read to begin with

I would like to recommend applicants to read

"The MBA Application Roadmap: The Essential Guide to Getting Into a Top Business School"(By Stacy Blackman, Daniel J. Brookings)

to begin with.

This is a very 'easy to read' book. It is small and light as well, so it doesn't have very deep insights. But it covers comprehensive topics which all applicants want to know, so reading it will give you a big picture of what you need to do.

There are words from admitted students at the end of some chapters (which I like very much), and it is encouraging to read since you can feel that "admitted students went through the same issues that I had".